Last updated on November 7, 2016
Hieracium umbellatum L.
北海道では (個人的な印象として) 海に近い環境で見かけるヤナギタンポポ
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Erimo Town in Early September, 2012
タンポポ属ほど大きくなくニガナ属ほど小さくない頭花がまばらな散形花序を形成します
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Erimo Town in Early September, 2012
頭花は舌状花のみで構成され径3cm前後
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Erimo Town in Early September, 2012
蒴果の冠毛は淡黄色…タンポポのような果実と冠毛を結ぶ果嘴(かし)はありません
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Last September, 2013
茎葉はやや密に互生し柳のような線状披針形で全縁または縁に目立つ突起がある傾向
Canon EOS5D + EF200mm F2.8L II USM
Shiraoi Town in Early October, 2012
茎は茶褐色で目立つ毛がなく傷をつけると乳液を出すとのこと
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Last September, 2013
【 参考文献 】
畔上能力・菱山忠三郎・西田尚道 (2013)『増補改訂新版 山に咲く花』門田裕一監修, p.565, 山と渓谷社.
Hara, H. 1938. Preliminary Report on the Flora of Southern Hidaka, Hokkaido (Yezo). XXV. The Botanical Magazine 52: 65-73. doi.org/10.15281/jplantres1887.52.65
Hinoma, A. 2001. FLORA OF HOKKAIDO - Distribution Maps of Vascular Plants in HOKKAIDO, JAPAN. [ http://www.hinoma.com/maps/plants/m9715.gif ] (accessed October 28, 2016).
Ohwi, J. 1965. FLORA OF JAPAN in English: 924.
Sennikov, A. N. 2007. A new typification of Hieracium umbellatum (Asteraceae). Nordic Journal of Botany 25: 99-103. doi.org/10.1111/j.0107-055X.2007.00126_5.x
Shi, Z. and G. Gottschlich. 2011. Flora of China 20-21: 351, [ http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200024031 ] (accessed October 12, 2016).
梅沢俊 (2012)『新北海道の花』p.19, 北海道大学出版会.
全国を対象にした図鑑などでは山地で見られるという記述を多く目にしますが、北海道ではどちらかというと潮の香りが感じられるような、海にほど近い草地などで多く見られるヤナギタンポポ Hieracium umbellatum。その和名にもあるように、柳の葉を思い起こさせるような線状披針形の茎葉を多数つけ、舌状花のみで構成される頭花をまばらにつける散形花序は、一見 コウゾリナ Picris hieracioides subsp. japonica と似ていますが茎に目立つ毛がないことから見分けは容易です。
北半球に広く分布し、日本産のものは変種 var. japonicum とされたこともありますが、現在はまとめられシノニム (別名) となっています。