Last updated on February 29, 2016

エゾルリムラサキ - 蝦夷瑠璃紫

Eritrichium nipponicum Makino var. albiflorum Koidz. f. yesoense H.Hara

エゾルリムラサキ全体

本州に産するミヤマムラサキの変種という位置づけのエゾルリムラサキ

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ生育環境

超塩基性岩地に代表されるような亜高山や高山の岩礫地で見られます

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ全体

花は総状花序に数輪つきます

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ花

透明感のある瑠璃色が美しい花冠は径1cmほどで5裂します

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ全体

茎葉は柄がなく被針形で長さ1.5〜3cmほど

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ根出葉

根出葉は線状披針形で長さ3〜6cmほどと大きく目立ちます

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ全体

長い剛毛が密生して全体的に白っぽく見えますね

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

エゾルリムラサキ全体

アポイ岳ではハイマツ帯の急速な拡大により衰退傾向だとか

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

蝦夷瑠璃紫 - エゾルリムラサキ

- ムラサキ科 ミヤマムラサキ属 -

環境省RL(2015) 絶滅危惧IA類(CR)
北海道RDB(2001) 絶滅危機種(Cr)
札幌市RL(2016) 絶滅危惧IA類(CR)

超塩基性岩地に特有の植物というわけではなく他の地質にも分布しますが、産地は限られています。
和名の通り美しい瑠璃色の花で、盛夏を迎える頃のアポイ岳では赤い橄欖岩を舞台に主役級の存在。
ただしそのアポイ岳でも、ハイマツの繁茂などの要因で衰退著しい種の一つとなっているようです。
本州の高山に分布するミヤマムラサキの変種という位置づけですが、同種とする見解もあるとのこと。
ちなみにエゾルリムラサキの方が大型で毛が長く、花も大きめだとか…いつか見比べてみたいものです。

【 参考文献 】

Hinoma, A. 2005. FLORA OF HOKKAIDO - Distribution Maps of Vascular Plants in HOKKAIDO, JAPAN.
[ http://www.hinoma.com/maps/plants/m8592.gif ] (accessed February 29, 2016).

清水建美編著 (2014)『増補改訂新版 高山に咲く花』門田裕一監修, pp.294-295, 山と渓谷社.

高橋英樹 (2015)『レッドデータプランツ 増補改訂新版』矢原徹一ほか監修, p.143, 山と渓谷社.

梅沢俊 (2012)『新 北海道の花』p.311, 北海道大学出版会.

渡邊定元 (2005)「アポイ岳超塩基性岩フロラの特異性」日本生態学会誌 55, pp.63-70, 日本生態学会.

渡邊定元 (2005)「アポイ岳における高山植物群落の50(1954-2003)年間の変遷」日本生態学会誌 55, pp.105-110, 日本生態学会.

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