Last updated on October 18, 2016
Pedicularis oederi Vahl
国内では大雪山系のみに自生するキバナシオガマ
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Taisetsu - Koizumidake in Mid July, 2013
羽状深裂する特徴的な葉はまるでシダ植物のよう
Canon EOS5D + TAMRON
SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Mt. Taisetsu - Midoridake in Mid July, 2012
花は順に咲き上がるというより一斉にワサッと咲く印象
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Taisetsu - Koizumidake in Mid July, 2013
花冠は2唇形で上唇が3裂する下唇より長く突き出します
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Mt. Taisetsu - Midoridake in Mid July, 2012
黄色と茶色という取り合わせが何とも渋いのです!
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Mt. Taisetsu - Midoridake in Mid July, 2012
大変見栄えのする花です…手前はエゾタカネツメクサ
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Taisetsu - Koizumidake in Mid July, 2013
小型の株は花数も控えめ…隣はミヤマキンバイ
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Mt. Taisetsu - Koizumidake in Late June, 2010
高山特有の突き抜けるような青空がとても良く似合います
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Mt. Taisetsu - Midoridake in Mid July, 2012
ツンドラ地帯を思わせるようなやや湿った草地や風衝地が好みの様子
Canon EOS M + EF-M22mm F2 STM
Mt. Taisetsu - Koizumidake in Mid July, 2013
環境省RL(2015) 絶滅危惧IB類(EN)
北海道RDB(2001) 絶滅危急種(Vu)
【 参考文献 】
Hinoma, A. 2005. FLORA OF HOKKAIDO - Distribution Maps of Vascular Plants in HOKKAIDO, JAPAN. [ http://www.hinoma.com/maps/plants/m8890.gif ] (accessed October 14, 2016).
Holmgren, N. H. and R. R. Mill. 1998. Flora of China 18: 195, [ http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=210001533 ] (accessed October 14, 2016).
清水建美編著 (2014)『増補改訂新版 高山に咲く花』門田裕一監修, p.327, 山と渓谷社.
高橋英樹 (2015)『レッドデータプランツ 増補改訂新版』矢原徹一ほか監修, p.97, 山と渓谷社.
梅沢俊 (2007)「北海道・草花の風景15 シオガマギクの仲間」faura 16, pp.50-53, ナチュラリー.
梅沢俊 (2009)『新版 北海道の高山植物』p.61, 北海道新聞社.
まるでシダ植物を思わせる個性的な根出葉。黄色と茶色という渋い配色の花を纏うキバナシオガマ Pedicularis oederi。個人的に愛着のある高山植物の一つです。大雪山系へ至る道の半年にも及ぶ冬期通行止めが解除されて間もなく訪れてみると、イワウメ Diapensia lapponica subsp. obovata や ホソバウルップソウ Lagotis yesoensis、エゾオヤマノエンドウ Oxytropis japonica var. sericea、エゾタカネスミレ Viola crassa subsp. borealis、ミヤマキンバイ Potentilla matsumurae などと共に、雪渓や雪田がまだまだ多く残る夏山シーズン前半を競うように彩っています。草地や風衝地で点々と咲き誇る姿は、遥かアラスカやシベリアのツンドラ地帯を思い起こすなぁ…なんて行ったこともないのに。
日本国内に分布するシオガマギク属では唯一黄色の花を咲かせ、北海道・大雪山系に登らなければその姿を目にすることはできません。100年ほど前に北アルプスの白馬鑓ヶ岳で採取された標本がありますが、その後の報告はないようです。世界的には周北極地方に広く分布しています。