Last updated on January 28, 2016
Achillea alpina L. subsp. japonica (Heimerl) Kitam.
葉の変異が大変幅広く難解なキタノコギリソウ…これは典型的な個体かと
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Late September, 2013
頭花は散房状に多数つき一つ一つの径は12〜14mmほど
Canon EOS20D + EF300mm F4L IS USM
Lake Saroma - Saroma Town in Mid July, 2010
頭花は筒状花の周りを6〜8つの舌状花が囲みます
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Late September, 2013
舌状花の薄紅色は濃いものから薄いものまで様々
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Late September, 2013
全体に毛がありますが特に花序はやや多く白っぽく見えます
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Late September, 2013
葉は多様です…概ね2回羽状に深〜中裂
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Late September, 2013
葉の基部にはよく目立つ葉片があります
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Lake Saroma - Kitami City in Late September, 2013
葉が羽状ではなく鋸歯縁に見えるものも…アカバナエゾノコギリソウに近い印象
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Erimo Town in Early August, 2012
海の近くで多く見られる傾向…花は白いがこれもアカバナエゾノコギリソウ的
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Hamamasu - Ishikari City in Mid July, 2015
常に強風が吹き付ける岬ような環境ではこんなめんこい姿に
Canon EOS5D + TAMRON SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Erimo Town in Early September, 2012
環境省RL(2015) 絶滅危惧II類(VU)
【 参考文献 】
清水建美編著 (2014)『増補改訂新版 高山に咲く花』門田裕一監修, p.434, 山と渓谷社.
高橋英樹 (2015)『レッドデータプランツ 増補改訂新版』矢原徹一ほか監修, p.29, 山と渓谷社.
梅沢俊 (2001)『北海道 夏〜秋の花 絵とき検索表III』pp.6-7, エコ・ネットワーク.
梅沢俊 (2012)『新 北海道の花』p.209, 北海道大学出版会.
梅沢俊 (2014)『新版 北海道山の花図鑑 利尻島・礼文島』p.160, 北海道新聞社.
盛夏を迎える頃になると、海岸沿いの草原であたかも普通種のように多く見られます。2015年環境省レッドリストでは絶滅危惧II類ですが…指定するほどの危惧はあるか疑問です。
基本種のノコギリソウとは、もし並んで咲いていたら見分けることは至難の業ではないかと。簡単に相違点を述べるとノコギリソウは葉が羽状に中〜深裂し頭花が径7〜9mm、キタノコギリソウの葉は2回羽状に浅〜中裂し、頭花の径は12〜14mmほどあります。ただしキタノコギリソウの葉は多様で、同定の手がかりとするには不安が残ります。頭花の径は実物を見比べると確かにキタノコギリソウが大きい…かなぁ?という印象。結局「ノコギリソウはどちらかと言うと山が好きで、キタノコギリソウは海が好き」というようなやや非科学的な見分け方を(不本意ながら)頼りにしてしまうのが何とも…。
ちなみにエゾノコギリソウは頭花が明らかに大きく、葉は鋸歯縁で明瞭な葉片はありません。亜種のアカバナエゾノコギリソウ( subsp. pulchra )は葉が鋸歯縁あるいは羽状に浅裂すると言われますが分けるほどの違いなのか微妙な印象を受けたので、このサイトでは分けずに載せています。