Last updated on June 1, 2016
Angelica edulis Miyabe ex Y.Yabe
大きいものではヒトの背丈以上になるアマニュウ
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Otaru City in Late June, 2013
山地ではヒトの腰程度に低いアマニュウも
Canon EOS7D + EF50mm F1.4 USM
Mt. Hakken in Early July, 2015
雪の少ない太平洋側では3月下旬で芽出しが始まっています
Canon EOS5D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Niikappu Town in Late March, 2015
葉が特徴的…2〜3回三出複葉で小葉の幅と長さがほぼ同長
Canon EOS5D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Otaru City in Late June, 2013
小葉(特に頂小葉)には3つの切れ込みが入る傾向
Canon EOS5D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Muroran City in Late April, 2014
直径20cmもの大きな複散形花序をつけます
Canon EOS5D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Otaru City in Late June, 2013
径3mmほどで花弁5枚の小花が大量に
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Otaru City in Late June, 2013
総苞片および小総苞片はつかないことが多いですね
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Hakken in Early July, 2015
茎も全体像もエゾニュウほどゴツい印象はありません
Canon EOS5D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Otaru City in Late June, 2013
北海道では海沿いでも山奥でもよく見かけます
Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Otaru City in Late June, 2013
【 参考文献 】
畔上能力・菱山忠三郎・西田尚道 (2013)『増補改訂新版 山に咲く花』門田裕一監修, p.475, 山と渓谷社.
Hinoma, A. 2005. FLORA OF HOKKAIDO - Distribution Maps of Vascular Plants in HOKKAIDO, JAPAN.
[ http://www.hinoma.com/maps/plants/m7900.gif ] (accessed May 31, 2016).
梅沢俊 (2001)『北海道 夏〜秋の花 絵とき検索表III』pp.40-41, エコ・ネットワーク.
梅沢俊 (2012)『新 北海道の花』p.124, 北海道大学出版会.
渡辺修 (2007)「知床のセリ科図鑑」,『しれとこライブラリー7 知床の植物II』斜里町立知床博物館編, pp.184-199, 北海道新聞社.
Yamazaki, T. 2001. Umbelliferae in Japan III. The Journal of Japanese Botany 76(6): 307-320.
北海道では海岸から山地まで広く分布し、道東や道北ではやや少ないようアマニュウ Angelica edulis。山地ではヒトの腰ほどしかない背丈のものも見られますが、海岸や草地といった開けた環境では見上げるほどの背丈になり、本当に同種なのかと疑ってしまうほど。この仲間は良く似たものが多いですが、アマニュウの最大の特徴は小葉の形状で、幅と長さが同程度の円形〜卵形、大きな切れ込みが1〜2カ所入る傾向があります。ちなみにアマニュウの「ニュウ」はアイヌ語とのことですが、どのような意味なのかは不明です。
似たような環境で見られるものとして、エゾニュウ A. ursina はアマニュウに比べ茎も太く、散形花序の大きさもより巨大で圧倒的な存在感があります。エゾノヨロイグサ A. sachalinensis var. sachalinensis は葉の裂片が細長く、エゾノシシウド Coelopleurum gmelinii は葉が厚手でシワシワ、小総苞片が目立ちます。マルバトウキ Ligusticum scothicum subsp. hultenii も葉が厚手で光沢があり、総苞片および小総苞片があります。
セリ科植物の見分けでは果実の形状も重要で、アマニュウの果実には3つの隆条が張り出し、その隆条の間が黒っぽく目立つ特徴があるとのこと。ちなみに隆条とは、果実表面を縦に走る隆起した筋のようなものです。